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2極化への戦略?

“ついに・・・”という思いで朝刊の記事を読んだ。

私立中学への進学志願者の多くが通う大手塾が、名古屋市内に小学校を開設するというもの。進学塾が学校経営母体となるのは、県下初という。

以前から注目されていた、南山学園の付属小学校も来春には開設され、関東や関西に続きいよいよ中部圏にも私立校の台頭が本格化してきている。

昨日も教育関係の記事が載り、活動を再開した教育再生会議で、義務教育を含めた「飛び入学」についての検討を盛り込み、年内のとりまとめを目指すものという。

小中一貫教育を含め、6・3・3・4制の見直しや、課題となっているバウチャー制(※)導入等、教育に関しても多様化が進み、ますます先が見えない状況になっている。

また、2002年から小中学校で実施されている絶対評価による内申書に関して、内外から疑問視する声が多く、実際に数年前の資料を見ると、愛知県の公立入試ダブル不合格者の推移は、過去最高を記録している。

たまたま進学塾の講師から、高校入試の現状報告を受けた折に、相対評価時代の受験しか知らない私はその現状に愕然とした。それまで同等に扱っていた内申書と学力テストの比率を、6対4から4対6と幅を持たせ、学力を正しく表せないとされる絶対評価による内申書の弊害を埋め合わせる対応策を打ち出した。その比率が1対9から9対1にまで比重を変更した県もあるという。

教育は将来を担う子供たちにとって、ひいてはわが国にとって最も大切な分野である。こういった現状を身近に感じている父兄は、公的教育への疑問等の理由で、私的教育機関を選択する割合は飛躍的に増加する可能性がある。

成熟した社会では避けられないという二極化。わが国でも大きな問題になっているが、教育についても例外ではなく、さらに加速される可能性は高い。

※バウチャー制度とは
バウチャー(voucher)は一種のクーポン券、商品引き換え券といった意味。教育バウチャー制度とは、子供を持つ家庭にバウチャーを配布し、それを使って自由に学校を選択する。学校側は集まったバウチャー数に応じて行政から運営費を受け取るという仕組み。

    

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