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研修会

最近、結構まめに出席している研修会や勉強会。

それなりに手ごたえを感じています。

今回は、「高齢化に配慮した住宅耐震化マニュアル研修会」に参加しました。

愛知県では、2002(H14)年度から木造住宅耐震診断事業が開始され、翌2003年度からは耐震改修費補助事業も併せて実施されています。

対象となる戸建木造住宅は55万戸あり、これらについては無料で耐震診断を行うことができます。

Blog0903192_3 2002~2007年度の診断件数は全国1位、2003~2007年度の改修補助件数は全国2位というデータが報告されています。

ところが、2002年度から2009年度の実施状況をみると、耐震診断件数 76,078 戸に対して補助を受けた改修は 5,099 戸で、6.7%という低い実施率を表しています。

興味を引いたのは、研修会の冊子に掲載された高齢者を対象にしたアンケート結果。

無料耐震診断の認知度は8割、その中で診断を受けた人は3割、一方改修補助制度の認知度は5割、改修を必要だと思う人も5割。これに対して、改修を実施したいが実現がむづかしいという回答が3割に達しています。

理由としては、経済的負担をトップに、改修効果への疑念、また診断や工事に伴う身体的負担等が挙げられています。

耐震改修工事を行うには、改修のための正確な設計が必須条件とされ、その費用も計上されます。現行の補助金を利用しても改修に必要な個人負担額はそれなりで、実施に至らない大きな要因になっています。

二次的災害を防止するために取り組まれている住宅耐震化ですが、こうした現状を踏まえ、今後改修補助金の増額を期待するとともに、状況に応じた耐震設計が進められることを望みたいですね。

※画像は耐震補強工事において既設の壁を構造用面材で補強した部分です。

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