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2009年7月

久しぶりの・・・

7月の初旬から豊田市美術館で開催されている、 「 ジュゼッペ・ペノーネ 」展に足を運びました。

Blog0907291 江戸時代末期に築城された「七州城」の跡地に建設されている豊田市美術館は、直線を基調にしたとされるシンプルな外観と、淡い緑色のスレートと乳白色の合わせガラスを用いて設計されています。

新聞記事に掲載されていた作品に興味を持ったことと、近い距離に住んでいながら、過去一度も訪れたことが無いということで、すぐに話はまとまりました。

1997年に初回の展示をしたという、イタリアの現代美術家の作品には、巨大なキャンパス一面に貼られた無数の「アカシアのとげ」によって、人間の身体の部位が表現されています。

通常の展覧会にみる作品とは異なり、明らかにそのスケール感で圧倒されます。

お恥ずかしい話ですが、作品の「題名及び説明」について、各部屋の入り口付近に提示してあることに気付かずに、作品の前でしばし考え込んでしまう場面も・・・・・・。

Blog0907092 「人間も自然の一部」というテーマに基づいて作成された、ダイナミックな作品をこの機会にご覧になってはいかがでしょうか?

また、同時にお勧めしたいのが、優れた作品の数々(クリムト、横山大観、岸田劉生などの名作)をコレクションした常設展や、美術館内に併設されている、漆工芸作家で豊田市名誉市民でもある、「高橋節郎館」へも足を伸ばされることです。

今回初めて知るところとなったこの漆工芸作品には、今まで目にしてきた「工芸品」というくくりを越え、言葉では言い表せないほどの深い感銘を覚えずにはいられませんでした。

時間切れでやむなく退館したこともあって、後ろ髪を引かれる思いが強く、次に訪れる際にはぜひぜひ余裕をもって観賞したいと思います。

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いのちの輝き

大好きなブルーベリーに実がついてから、すでに2ヶ月あまり・・・。

昨年の怠惰な行い (ベリーの命の源である水やり) を悔いて、今年こそはと日々の水分補給を怠らなかった結果、見事結実。

なんとか枯らせずにここまで持ちこたえました。

ところが、鉢をおいてある場所の日当たりがいまひとつなのか、なかなか美味しそうにほっこりと色づきません。

Blog090720_2 で、待ちきれなくてパチリ。

“早く実ってね” という願いを込めて、今年のべりー記念に画像を残しました。

一昨年は、毎日数個ずつ色づいたベリーを口にほおばるのが、この時期の日課になっていましたが、もう少し時間を待つことになりそうです。

自然の恵みを受けて少しずつ栄養を蓄えた果実をいただくことで、自身の生命力が活性され、次への営みの源になってゆきます。

もう少しの間、その輝きを眺めていきましょう!

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伝統美

Blog0907061 左の写真は、所属建築士会の研修で週末に参加した、世界遺産 「熊野古道」 の中核施設 「熊野古道センター」 です。

軒裏と外壁をアップにした画像ですが、尾鷲ヒノキ・熊野杉という地場産の材料を、市場に流通する規格のまま使用し、同一断面 (135mm角) の無垢材の集積による簡素な構造システムで組み上げられています。

全景や内部の様子をお伝えできないのが非常に残念ですが、尾鷲ヒノキの角材を束ねて作られた組柱・組梁・組壁によって構成されている建物は、その日本建築の美しさと力強さで見る者を圧倒します。

使用された尾鷲ヒノキの原木は総数6549本で、そのうち組柱に66本、組梁に220本、組壁には116本が使われています。

Blog0907063また、熊野といえば、古代から自然信仰の地であり、熊野三山 (熊野本宮大社・熊野早玉大社・熊野那智大社) や高野山・大嶺へ行くために通った道が 「熊野古道」 と呼ばれています。

今回訪れた「伊勢路」は、法皇や上皇が使用した「紀伊路」 とは対照的に、江戸時代以降巡礼や庶民が熊野をめざした道。

雨の多い熊野の道を守るために敷いた石畳には、当時の人々の信仰への熱い想いが込められています。

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鉄骨検査

先日、まもなく建て方が行われる建物に使用される鉄骨を製作している工場へ、 「鉄骨検査」 に伺いました。

鉄骨製作時における検査は、大きく2つに分けられます。

Blog090701 溶接寸法や溶接部表面欠落などを調べる溶接外観検査と、柱のせいや階高を調べる寸法精度検査を2本柱とする「製品検査」。

もう一つは、超音波を用いて接合部の製品精度を調べる、 「突合せ溶接部超音波探傷検査」 です。

設計図書どおりの製品がつかわれているかどうかミルシートの確認、、外観・形状・寸法等の製品検査を行いました。

また、溶接部超音波探傷検査については、当日第三者機関によって実施され、これについても確認をしました。

これらの検査によって保証された鉄骨で、建物が組みあげられていきます。

※ミルシート・・・鋼材検査証明書の通称。鋼材メーカーが鋼材の品質を証明する添付書類。最近では、建築基準法上定められた強度を確保するために、その品質を保証する「ミルシート」の添付は不可欠なものになっています。

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