伝統美
左の写真は、所属建築士会の研修で週末に参加した、世界遺産 「熊野古道」 の中核施設 「熊野古道センター」 です。
軒裏と外壁をアップにした画像ですが、尾鷲ヒノキ・熊野杉という地場産の材料を、市場に流通する規格のまま使用し、同一断面 (135mm角) の無垢材の集積による簡素な構造システムで組み上げられています。
全景や内部の様子をお伝えできないのが非常に残念ですが、尾鷲ヒノキの角材を束ねて作られた組柱・組梁・組壁によって構成されている建物は、その日本建築の美しさと力強さで見る者を圧倒します。
使用された尾鷲ヒノキの原木は総数6549本で、そのうち組柱に66本、組梁に220本、組壁には116本が使われています。
また、熊野といえば、古代から自然信仰の地であり、熊野三山 (熊野本宮大社・熊野早玉大社・熊野那智大社) や高野山・大嶺へ行くために通った道が 「熊野古道」 と呼ばれています。
今回訪れた「伊勢路」は、法皇や上皇が使用した「紀伊路」 とは対照的に、江戸時代以降巡礼や庶民が熊野をめざした道。
雨の多い熊野の道を守るために敷いた石畳には、当時の人々の信仰への熱い想いが込められています。
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